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クラシックギター、ソロギター、カメラ、音楽、映画がすきです。

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LEICA Q(ライカQ)を3年使ってみて便利だと感じている3000円以下のアクセサリー

純正ケースでギャフン

巷ではライカQの後継機「LEICA Q-P」が発表されて、ちょっと中古市場も落ち着いてきた感がある「LEICA Q」。いま購入を検討してる方も結構多いのではないでしょうか。

 

僕はちょうど3年前のいまごろ(主に値段的な部分で)さんざん迷った挙句にQを購入しました。ストレスのないオートフォーカス、便利なクロップ撮影、直感的に分かるwifiアプリ、機械式のマクロモード、そしてなにより素晴らしい画を吐き出すSummilux 28mm/f1.7とセンサーにノックアウトされ続けている3年間です。

自然とカメラを持ち出す機会も多くなり、ほぼ毎日のように通勤時も持ち歩いていたので、半年も経つとベースカバーの塗装が削れていました。またフィルムカメラと2台持ちの時に油断してカメラ同士がぶつかってしまうこともあり、純正品のプロテクターを購入しました。

 

こちらのケース、装着感はすばらしく、ホールド感も上がり、一安心と思っていたのですが、なんとケース下部のSDカード、バッテリー交換用の蓋がケースに干渉して開かないのです。一度ネジをまわしてケース自体を外してしまえばもちろん交換はできるのですが、いちいちそんな手間はかけられません。

そもそもの設計ミスなのか、ロットによるバラつきがあるのか、あるいはパチモノが出回っていたのか、当時はネットにあまり情報が無いため調べてもわからず、購入したマップカメラに返品して全額返金してもらうことになりました。

念のため銀座のライカブティックにも行って実物を見せて聞いてみたのですが、「設計ミスやコピー商品の流通といった報告は受けていない」とのことだったので、おそらく僕がつかんだモノが不良商品だったのでしょう。

今回のブログを書くにあたって、改めてネットでレビューをチェックしてみたところ僕と同じように「蓋が干渉して開かない」というレビューがちらほらあるので、ハズレを引いた人はほかにもいらっしゃるようです。

明らかにグリップは良くなりますし、質感などもとても気に入っていたので、別の個体を試そうかと思ったいたのですが、もうあの返品のやり取りなどをしたくないというのもあり、別のものを探すことにしました。

 

FIRST2SAVVV ブラケットキット

そこで発見したのがコチラの「FIRST2SAVVV  L型クイックリリースプレートブラケット ハンドグリップ Leica Q (TYP 116) 用」というハンドグリップつきブラケットキットです。お値段はなんと2700円。アート&アルチザンやゲリズのライカ用のケースなどと比べるとグッとリーズナブルなのではないでしょうか。

 

 

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2700円なら勉強代として許容できる範囲だったというのもありポチリ。おそらく中国かどこかから船便でくるタイプのもので、本当に届くかどうか半信半疑だったのですが、そんな心配は杞憂に終わり1週間ほどで到着しました。

構造としてはカメラ全体を覆うようなケースではないのですが、コの字型のプレートががっちりとカメラの下部と左右を守ってくれます。そして何より片手で持った時のグリップ感の良さが別物になります。

「LEICA Q」は描画や速射性については何の不満もないのですが、全体的につるんとしたデザインのため、ちょっとグリップに不安を感じていました。いちおう右手親指部分がくぼんでいて、ホールド性を確保するデザインになっているのですが、少し心もとないくぼみです。

仕事で20分くらいの時間内に現場スチルを100カットぐらい撮影することがあるのですが、このグリップ感にはとても助けられています。もちろん街歩きのスナップ時にとっさにカメラを構えるときにも同様です。

 

 

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装着するとこんな感じです。この向かって左側のくびれ部分に中指を添えると、力を入れずスッとカメラを安定させることができます。

見た目はすこしゴツクなってしましますが、もともとカメラ本体に対してレンズがデカいので、バランス的には良くなっているのではないかと個人的には思っています。アルミ製で250グラムとデータ上はちょっと重いですが、一日持ち歩いていてもその250グラムの増量が苦痛に感じたことはありません。

ライカのデザインをリスペクトしてそのままに使うことに美学を感じる方にはオススメできませんが、安全性をあげつつ、実用性を重視して、かつなるべく安くすませたい方には、とてもいいアクセサリなのではないかと思います。

 

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左側はこんな感じです。まさにバンパーといったところ。下部の六角ネジ(レンチは商品に付属してくるので別途購入は不要です)を外すことでこちらのパーツなしで使用することも可能です。全体がマットブラックに塗装されていて、カメラの素材との違和感も個人的にはあまり感じません。

 

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ベースプレートを下から撮ったものです。裏蓋用のスペースが確保されていて、とりつけたままSDカード、バッテリ交換ができるようになっています。三脚用のネジ穴もプレートに切ってあります。(しょっちゅう持ち歩いて、そのへん置いてあるのでホコリだらけです。スンマセン)

 

サムレスト

そして、こちらのプロテクトキットともう一つ重宝しているのが、『FIRST2SAVVV』 のサムレストです。お値段はビックリ1650円。純正品が目が飛び出るほど高いライカ製品。もちろんそれを使うステータスがあるのは分かりますが、あまりそこにこだわりも感じないので、僕にはこれで十分かなと感じています。

 

 

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装着するとこんな感じです。塗装の違和感もないですし、グリップ力は段違いによくなります。一点いただけないのはクロップ選択ボタンが押しにくくなります。ただ、これも慣れの問題なので、2,3回持ち歩けばあっという間に慣れます。

 

バッテリー

高機能でWifi連動もありますし、とかくQちゃんは電池をモリモリ消費します。プレビューを切って使うなどマメに省エネして使っている方は大丈夫なのでしょうが、僕はけっこうバッテリの消費スピードが早いです。

というわけで予備バッテリは常に持ち歩いています。こちらも純正品は10000円以上ととにかく高いのでSigmaの互換品(元はSigma dp2 quattro用のバッテリ)を使っています。もちろん純正品の使用が推奨されるために自己責任ということになりますが、こちらの1904円のものを3年使っていて全く問題ないです。

 

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記載はいろいろ異なりますが、LEICA Q付属のチャージャーで問題なく充電できますし、非純正品のほうがバッテリ消費が早いなども(少なくとも体感的には)感じません。

 

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参考になるか分かりませんが、Summarit50㎜/f1.5を装着したM4との対比です。そもそもでっかいQちゃんですので、今回紹介したパーツを付けてもそんなにサイズ感は変わらないかなと感じています。

 

というわけで3000円以下で「LEICA Q」を使いやすくするアクセサリ紹介でした。振り回してこその「LEICA Q」。その振り回しやすさをちょっとだけグレードアップしつつ(お金をなるべくかけずに)カメラも守れたらなと。

 

振り回しやすさゆえに振り回しすぎて傷だらけにしちゃうのもちょっと心配、だけど高いケースにお金をそんなにつぎ込みたくないという方にはオススメかと思います。

 

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(代官山にて。LEICA Q)

 

石川直樹さん写真展『この星の光の地図を写す』に行ってきました。

東京オペラシティアートギャラリーにて開催中の写真家・石川直樹さんの写真店に行ってきました。個人の撮影したものでこれだけの規模の展示はなかなかなく、作品数も400点以上の充実ぶり。しかも僕がいった日はご本人が来館してのギャラリートークもありというモリモリな展示日でした。

(※ギャラリー内も撮影可能でした)

 

www.operacity.jp

 

僕は10年前には1人で北アルプスにでかけて、大キレットを踏破するくらいには山登りをしていた人間で、山野井泰史さんが個人的なヒーローでした。新田次郎、長谷川恒夫、植村直己、クラカワーなどの山行記、冒険譚にハマっていたこともあり、石川直樹さんのこともその延長線上にいる人間として知っていました。

 

世界中の高峰に登り、極点間を縦断し、環太平洋を巡り、古代の人々が洞窟に遺した壁画にレンズを向け、まさに世界を股にかけて写真を撮り続けている石川さん。しかも、メイン機はデジタルではなくPlaubel makina67(プラウベル・マキナ)という中判フィルムカメラ。フィルムカメラスキーとしては、もうとんでもない雲の上の人です。まさに雲の上に何度も行った人でもありますが。

 

nikomat.org

重たくてデカい(重量は1kg以上あります)うえに、フィルムの管理もしなくてはならないこのカメラをなぜ使うかといえば、ほぼ無尽蔵に撮れるデジタルと違って、1枚1枚に思いがこもるからとのことでした。

フィルム管理のたいへんさを物語るエピソードの一つとして、極点に近い場所で氷河を撮影した際に、フィルムの乳剤が凍ってバキバキになり、それが現像時にナゾの線になってしまって出てしまったとのエクストリームな話をされていました。

犬ぞりを使って極寒地を移動する際の写真はブレブレです。これはなぜかというと、犬ぞりというものは振動がひどくて、片手でそりにつかまってないとふるい落とされてしまうため、片手だけであのデカいカメラを操作したため、ピントも合わず、荒れてブレてしまったからとのことでした。

写真家として意図的にアレブレを狙うという表現があるのは分かりますが、石川さんのアプローチはそれとはまたちょっと違っていて、目指すところは「みたものと自分との関係性を撮っている」からとのことでした。

例えば犬ぞりに乗ってそれなりの技術的、機械的なサポートがあればいくらでもきれいな写真を撮影することは可能でしょう。ですが、まさにこの「極寒の地で片手でたくさんの犬が引くそりにつかまりながら片手でシャッターを切った」ということにより、その体験は唯一無二のものとして記憶されるからとのことでした。

 

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 K2登頂に挑戦して断念してしまった石川さんは、「せっかくだからK2はだめでもブロードピーク(世界で12番目に高い中国とパキスタンの間にある高峰)に登ってそこからK2を撮ろう」と、8000m級の山に登りなおして、K2を水平方向から撮るというということに成功しています。

このアングルからK2を捉えた写真は少なく「こっから撮った写真て珍しいんですよ」ということがわかってもらえたらなあとのこと。

 

 

K2を美しく撮影しようと思えばまた別の手段が(とんでもなく困難は多いでしょうが)あるのかもしれませんが、この「登頂には失敗したが、別の高峰からK2を撮る」という体験は、ほかの誰にもできない自身の経験として写真に残る。すなわち「自分と世界との関係性を写し撮る」ことになっているのではないかということでした。

人を撮るときでも、自然を撮るときでもこのスタンスは一貫していて、とにかく「いまここにいる自分」が世界の様々な様相を見るために「ここ」をとにかく水平方向にも垂直方向にも移動し続けているということでした。

 

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上の写真にあるように展示はカーテンで仕切られた数個の部屋で構成され、それぞれの部屋のコンセプトによって壁の色も塗り分けられていました。写真の演出のために照明も様々に工夫されています。

特に面白かったのが『NEW DIMENSION』シリーズとして撮影された、古代の人々が壁に残した絵をおさめたものです。赤い壁の部屋の向かって左側の写真では、洞穴の壁や天井に無数の人間の手のひらが象られています。

 

これは「ネガティブ・ハンド」というもので、ある時期に世界に同時多発的に発生したそうです。ちょうど壁に手を置いて、上からペンキを吹き付けると手のひら型の写像が壁に残ります。いわば太古のネガ絵(陰画)で、これは写真の原点といってもいいものなのではないかというお話をされていました。

 

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こちらは太平洋を気球で横断しようとして失敗した際に、気球のゴンドラに積んでいたものとのことです。奇跡的にゴンドラが海岸に漂着し、それを拾い集めたもの。こちらの冒険の様子は『最後の冒険家』というノンフィクションにまとめられています。 

 

 

そして、今回の展示に合わせて散逸していた(石川さんの言葉通りに言えば「どっかいっちゃったり、無くなったりしたフィルム」)フィルムを編みなおし、この展示と同じタイトルを冠した写真集が発売されました。

ちょうどギャラリーショップで購入者へのサイン会もあったのですが、とんでもない長さの行列だったのもあって断念。ほかの本屋で立ち読みしたのですが、素晴らしいです。

 

そしてこちら、『北極カバー版』と『南極カバ―版』の2冊があります。内容は同じですが。2冊を両方買うことはたぶんないと思いますが、どちらかはいずれ購入する予定です。

 

いずれにしてもとんでもなく素晴らしい展示なのでぜひぜひ。自然写真をやる人もポートレートをやる人も、なにか突き刺さるものがあるのではないかと思います。

 

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石川さんが実際に使っていたテントと同じものに入れる体験ブースの前。来場者の皆さんの靴たちが、なにか整然と並んでいたのが面白かったです。

【リサイタルのお知らせ】ノエル・ビリングスリー ギターリサイタル 3月3日 @GGサロン

沖縄在住のクラシックギタリスト、ノエル・ビリングスリーの演奏会を開催します。

 

とき:2019年3月3日(日)13:30開場 14:00開演

ところ:現代ギター社 GGサロン(東京メトロ有楽町線副都心線要町駅徒歩3分)

 

 

昨年にノエルさんが東京に来た際に素晴らしい演奏を聞くことができたのですが、その際に会場にいらしていたコンサート企画団体「レヴリコパン」の代表の方と意気投合し、「東京で来年ノエルの演奏会をやろう!」ということになり準備を進めてきました。

kentarot.hatenablog.com

 

ノエルさんはイギリス人のお父様と日本人のお母様との間に生まれ、クラシックギターに目覚めてから僅か6年でロンドンのトリニティ・カレッジ・オブ・ミュージックを首席で卒業するという傑出した才能の持ち主です。

沖縄移住後にも国内のギターコンクールに参戦し、2015年に日本ギターコンクールで優勝、翌2016年には東京クラシカルギターコンクールで優勝、さらに翌2017年には日本スペインギター音楽コンクールで優勝と、国内の主要コンクールで立て続けに優勝してきた名手です。

クラシックギターをそもそも聞いたことが無い方には、少々わかりづらいかもしれませんが、こちらのコンクールはいずれも本選に残るのも狭き門で、そこで立て続けに優勝するということは、並々ならぬテクニックと音楽性を持っているという証明にほかなりません。

 

沖縄で活動されていてなかなか東京で聞くことができない、そして、いま勢いに乗っているギタリストが、ギター1本で紡ぎだす音楽をぜひ多くの人に楽しんでいただけたらと思っています。

 

詳細は下記のフライヤーをご覧ください。

 

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www.confetti-web.com

こちらのカンフェティというオンラインチケットサービスからもチケットのご購入ができます。

 

また私も少々チケットを取り扱っておりますので、TwitterのDM、facebookメッセンジャー等でお気軽にお問い合わせください。

 

OLYMPUS PEN DとモノクロフィルムRPX400で『ザ・ブラボーズ』ライブを撮る

2年ほど前から『THE BRAVOS (ザ・ブラボーズ)』というヴェテラン・ロックバンドのメンバーと知り合う機会があり、数回ライブに足を運んでは写真を撮っています。 

ボーカルのビリーさんは昨年還暦を迎えましたが、たくましいカラダから迸るロックスピリットは、ホント胸を打つものがあります。バンドへの掛け声は「ブラボー!」とクラシック気味ですが。

 

僕はカラー写真よりモノクロ写真がどちらかといえば好きで、ここ数年はモノクロフィルム:カラーフィルムの比率が7:3くらいになっています。正確にカウントしたことはないですが、デジタルでもたぶん同じくらいの比率で撮っています。

そんなこんなで2週間ほど前に荻窪の『CLUB DOCTOR』で行われたブラボーズのライブに、年始に手に入れた『OLYMPUS PEN D』にモノクロフィルムを入れて、かぶりつきで写真を撮ってきました。

ライブが始まってしまうとポジションを移動するのがなかなか難しいので、どうしても同じアングルからばかりになっていまってますが、還暦を超えてなおロックし続ける男のカッコよさが少しでも表現出来たらなあと。

 

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(すべて OLYMPUS PEN D/Rollei RPX400)

フィルムは『Rollei RPX400』を使用しています。数年前から柔らかい階調表現が気に入って使っています。基本的には薄暗く、ランダムに照明が明滅するライブハウスでISO400でのフルマニュアル撮影は難しいですが、まあそれもカメラの面白さのひとつかなと思います。

 

ライブ後、打ち上げにも顔を出させてもらってブラボーズのメンバーといろいろお話ししたのですが、『THE COLLECTORS』や『THE BLUE HEARTS』のメンバ―との交流の話がふつうにでてくるのが、まさに生きるレジェンドといった感じでした。

個人的には『THE COLLECTORS』のリーダーこと加藤ひさしさんのことが、その前身バンドの「『THE BIKE』の加藤くん」として出てくるのが面白かったです。何度か対バンしていたらしい。スゴイ!

 

『オリンパスペン』シリーズのようなコンパクトなフィルムカメラの振り回しやすさは、こういうときに大活躍するし、ハーフカメラで72枚撮れるというのも気兼ねなくシャッターが切れるという意味でいいな、と感じた初めてのモノクロフィルム撮影でした。

 

 

 

OLYMPUS PEN Dの最初の現像

2019年の年明けそうそうに買った「OLYMPUS PEN D」ですが、お店でフィルム交換の仕方を教えてもらうついでに富士フィルムの「業務用400」をつめて、さっそくバシバシとスナップしてみました。

 

kentarot.hatenablog.com

 

雨の日以外はほぼ毎日歩いてで通勤しているので、通勤中や昼休みの散歩中にコートのポケットにいれて、なにかよさげなものや面白いものがあったらさっと撮る感じです。こういうときにポケットに入るサイズ(108x67x50mm)なのは助かります。

ほとんどはf8に絞ってシャッタ―スピードは1/125~1/500、距離は5mか無限遠に設定して撮っています。「業務用100」を入れたと途中から勘違いしていたのですが、そんなに露出がシビアでもないので、まあまあ見られる絵になった気がします。

古いカメラで作例も少ないので、購入を考えている人の参考なればいいかと。(フィルターの写真以外、すべてOLYMPUS PEN D/FUJIFILM 業務用400)

 

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OLYMPUSのカメラは、XZ-1というずいぶん前のコンデジを使っているのですが、ZUIKOレンズ、悪くないですね。

 

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夜の撮影でも結構頑張ってくれます。

 

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OLYMPUS PEN Dには43㎜のフィルターを付けられるので、「MARUMI」のプロテクトフィルターをつけました。このまま持ち歩いてサクッと撮れるように、キャップもつけずにポケットに入れています。

 

 

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今年はこのカメラでいい写真が撮れることを祈りつつ。

 

セラミックコーヒーフィルター『224 porcelain Coffe hat』はコーヒー好きには一度ためす価値アリ

重度(おそらく)のコーヒージャンキーです。だいたい1日2~4杯をオフィスのコーヒーメーカーで飲んでいる毎日です。

もともと紅茶党だったのですが、20年以上前にアメリカに留学し、学校のダイニングホールにある、新聞のインクを煮詰めたようなコーヒーをがぶがぶと飲んでるうちにコーヒーに目覚めました。

留学から帰ってきたところに大学のそばに本格的なコーヒーを出してくれる喫茶店がオープンし、そこの雰囲気が大好きで、オーナーとも仲良くなってコーヒーの淹れ方のイロハを習いました。

豆の選定から焙煎からオーナーが一人ですべてやっていて、インテリアはすべてアーティストに特注した一点もの。10席くらいしかない店内に冷蔵庫くらいのパラゴンのステレオセットがあるリッチな空間の割には、コーヒーは1杯400円でした。

オーナーがそのあたり一帯の地主さんで、お店が入っている建物自体も所有していると話していた記憶があるので、おそらく道楽でやっているようなお店だったのだと思います。(じっさい不定休で、営業日や時間はナゾした)

コーヒーの味を覚えたころにそんな出会いを果たしてしまえば、もうハマるしかないわけで、当時の自分のバイト代からしたらやや高めの銅製のポットを買い、手回し式のグラインダーを買い、20年以上同じものを使い続けています。

 

そのお店ではネルドリップでコーヒーを淹れていて、もちろんネルドリップにも一時期ハマっていたのですが、ネルの管理がとにかくたいへんであえなく挫折。それ以降はふつうのカリタとペーパーフィルターでコーヒーを落としてきました。

 

そこでたまたまみつけたのが224porcelain(ニーニーヨンポーセリン)のセラミックコーヒーフィルター『Coffe hat(カフェハット)』でした。

 

 

224porcelainはお茶所として、また日本でも有数の温泉地としても有名な佐賀県嬉野市で作られる陶磁器・肥前吉田焼。「224」はその小さな産地・肥前吉田に生まれた磁器のブランドです。

 とのことで、伝統的な陶磁器の製法を生かしつつ、モダンでミニマルなキッチン用品やカトラリーなどを製造販売しているようです。

 

池袋西武のロフトで取り扱いがあるということでさっそく実物を見に行き、デザイン的にも気に入ってしまったので即GET。

 

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こんな立派な貼り箱に入ってます。「ザ・ミニマルデザイン」といったところ。

 

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箱をあけるとこんな感じです。左の江戸時代の足軽がかぶる傘のような黒いほうがコーヒーフィルター本体(カフェハットというネーミングの由来)。右の黄色い三つ葉のクローバー型のフレームはこちらも投機でできていて、フィルターの台座になります。(台座のカラーバリエは他に青、赤、白があるようでした)

 

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目には見えないミクロな穴が開いていて液体だけを通すフィルターになっています。こんな感じで水の落下速度はかなり早いです。そして「フィルター自体で浄水器の機能もある」とのことだったので、ふつうに水を入れて飲んでみました。そして味は確実にまろやかになります。

 

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豆セット。ちょっとまだどのくらいの粗さで豆を挽くかは調整が必要なようです。個人的にはもう少し粗挽きのようが良さそうでした。(追記:メーカー推奨も粗挽きとのことでした)

 

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使い方はふつうのペーパーやネルのフィルタードリップと全く同じです。蒸らし時間も30秒で。

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このクローバー型台座の特徴として上からのぞき込めるというのがあります。写真のようなガラス製ポットに落とすときは関係ないのですが、中身が見えないマグカップなどに一杯ずつドリップするときなどには、どれだけの量になってるかをこのすき間からのぞき込めるというわけです。

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ドリップ中。動画じゃないと分からないですが、抽出速度はそんなに遅いとは感じませんでした。ちょろちょろと気持ちのいい音を立てて落ちていきます。

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完成です。味は水の時に試したのと同様にまろやかです。そしてペーパーのにおいが残らないので、香りもかなり純度が増した感じです。ブラインドテストをしたら9割以上の人が違いが分かるのではないか?と思うくらい変化があります。

この味のために3780円を出すのは個人的にはアリかなといったところでした。

 

買ってよかった点をまとめるとこんな感じです。

 

・味、香りは間違いなくあがる。

・ペーパーフィルターのストックが切れててもコーヒーが飲める。

・なんだかこれでコーヒーを淹れるとアガる。

 

ただ、こちらのフィルター、いくつかいただけない点もあります。個人的には下の点がマイナスだなあと。

 

・コーヒーを淹れ終わった直後に、このフィルターと台座のセットを置いておくマグカップのようなものが必要→洗い物が増える(シンクにそのまま置いてもいいのですが、なんとなくフィルターを直置きしたくない)

・何度か使うと豆が目詰まりをするのでフィルターを直火で焼かなければならない。

・陶製で華奢なので扱いに気を遣う。

 

僕も毎日飲むコーヒーを常にこれで淹れるか?と言われたら、おそらく返事は否でしょう。ペーパーフィルターでのドリップと併用することになっていくと思います。

 

 コーヒー好きは豆をわざわざ手動のグラインダーで挽いたり、凝り始めると豆を焙煎したり、選り分けはじめたりする好事家なので、このくらいの手間はあまり気にならないかもしれませんが(笑)

 

この黒い帽子を逆さにしたような器に満たされた茶褐色の粉にお湯を落とし、そこから立ちのぼる香りに鼻腔を満たされ、細かな泡を見ていると、ある種のマインドフルネス状態になれます。そんなプチ・スペシャルな時間も悪くないものです。

 

 

 

 

OLYMPUS PEN D を買いました

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引っ越して新しく住処を構えた近所に、昔ながらの写真屋さんがあります。現像や証明写真の業務をこなす傍ら、ロモグラフィーのカメラキットを作る会などをやっている面白い写真屋さんだったようですが、残念なことに今月いっぱいでお店を閉めて練馬に移転するとのお知らせが出ていました。

こちらの写真屋さんはオリンパスの中古フィルムカメラの販売もやっていて、このたび閉店セールということで「OLYMPUS PEN」シリーズが10台あまり特価で売られていました。

しばらくカメラも買っていなかったのですが、お店の主人も物腰の柔らかいステキな人で、お話しも盛り上がったのでついつい財布のひもが緩んでしまいました。

 

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OLYPUS PEN Dです。シリアルナンバーは17万番台。1962年から1966年の間に製造されていた、当時としては高級なハーフカメラと言われています。ハーフカメラとはカンタンに言うと35㎜フィルムを2等分して撮影できるカメラで、36枚撮りのフィルムであれば、2倍の72枚の撮影が可能なカメラです。

当時のカメラとしてはかなり明るい、Zuikoのf1.9、32㎜のレンズを搭載しています。皮も全部張り替えられ、内部清掃もされ、ファインダーも非常にきれいな一台です。レンズの右についているでっぱりは焦点距離の調節ノブで、ピントを合わせるのではなく目測で距離を測って撮影します。

 

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シャッタースピードは1/500まであって、あまり使う機会はないですが、バルブ撮影もできます。ご主人みずから全バラしてメンテしてあるので、絞りもヌルヌルと子気味良く動き、低速シャッターもフィルム巻き上げもばっちりでした。

 

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 右端がフィルムカウンターです。三角のちっちゃい針がついているのがカワイイです。メモリも72まであります。中央のメーターは露出計で、カメラ前部にある受光部から入る光量からLV値を測定して、適正露出を図ってくれる機構のようです。

ですが、ふだんから露出計の無いカメラで撮っているので、あまり参考にすることもないかなと個人的には思っています。

 

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Leica M4とのサイズ比較です。手のひらにすっぽり収まるほど小さいですが、このカメラ、400グラム以上はあるとのことで、ズッシリと重いです。しかしこの金属の塊のズッシリとくる感じがホールド感を増し、シャッターを切る際にはとても心強いです。

そして何よりもこのカメラの気に入ったところはシャッター音です。「チッ」という小さい音がして上品にシャッターが切れます。こういうことを言い出したらいよいよヤバイなという感じはしますが。

 

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ビビりなのでまだ外に持ち出して20枚ほどしか撮っていませんが、43㎜のフィルターがつけられるようなので、安いプロテクトフィルターを買ってつけてみたいと思います。

初めてのハーフカメラ、どんな写真が上がってくるか楽しみです。ふつうにカメラを構えると縦位置なのも新鮮。ポケットにも入るサイズなので、ガシガシ使っていけたらと思います。というかガシガシ使わないと72枚をなかなか撮り終えることができません(笑)

このカメラを買った写真屋さんはJR板橋駅前の「彩色兼備」というお店です。1/31まで移転のためセールをやっていて、PENシリーズはすべて税込みで8000円とのことでした。PENをお探しの方は一度足を運ばれるのもいいかもしれません。

fujicolor plaza 彩色兼美