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クラシックギター、ソロギター、カメラ、音楽、映画がすきです。

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二度目の「ととのい」を求めて 『やすらぎの湯 ニュー椿』へ

敬老の日に聖地『北欧』で初めて「ととのう」という状態を体験し、サウナー(サウナ愛好家)の世界の入り口に立った僕です。

 

www.takeyourtime.me

 

近所のサウナを探して

サウナ―愛用のSNS「サウナイキタイ」のアカウントも開設し、ドラマ『サ道』のロケ地となった各所を検索、それぞれに非常な高評価の名店であることを知りました。

『サ道』に名前があがったところとして、家から一番近いのは、職場のある池袋の『タイムズ・スパ・レスタ』なのですが、こちらは入浴料が2750円とちょっと気軽にはいけないお値段。

『タイムズ・スパ・レスタ』は給料が出た日にでも行くことにして、さらに「サウナイキタイ」で調べてみたところ、近所に見つけたのが『やすらぎの湯 ニュー椿』でした。

www.1010.or.jp

 

『ニュー椿』はふつうの銭湯にサウナエリアがついた施設で、男湯フロア、女湯フロアにそれぞれ2種類のサウナを備え、偶数日と奇数日で男女の利用フロアが代わるというシステムになっているようでした。

銭湯なので基本の入浴料は460円ですが、サウナは大小タオルつきで1100円の設定。さらに100円増すことでシャンプー、コンディショナー、ボディソープがつく「手ぶらサウナコース」もあります。

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 googleマップによると家から徒歩15分。散歩がてら行くにはちょうどいい距離で、日も沈んで一段落したころにてくてくと徒歩で向かいました。

 

ニュー椿へ

都電荒川線(現:桜トラム)の新庚申塚駅の目の前にうっすらとライトアップされた建物が見てきました。『ニュー椿』です。

このエリアに引っ越ししてきて約一年。近所を歩き回ったりしたときなどにときどき目に入って気になっていた銭湯なのですが、こんな明確な目的をもってこの建物の前に立つ日が来るとは。

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なんだか建物を見るだけでちょっとワクワクしてきます。これが「ととのい」を体験する前と後での人生の違いというモノなのかもしれません。

 

今日は奇数日なので男性は2階。手ぶらできたので「手ぶらサウナコース」1200円をチョイス。券売機を買ってフロントでチケットを渡すと、透明のビニールバッグにタオルやアメニティ一式が入った入浴セットとサウナエリアの鍵を渡されます。

 

 

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浴場偵察

2階は各種ジェットバスに漢方薬湯、和式露天風呂を備えて、広さも十分にあり、ゆったりと利用できました。

客層は巣鴨が近いということもありおじいちゃん多め、小っちゃい子をつれた3,40代のお父さんが1、2名いるといった感じでした。

さっそく洗い場で身を清め、汗をかきやすい状態にするため、薬湯へin。しばらくあったまって、それぞれのジェットバスをひととおり体験。僕は貧乏性なのでこういった銭湯などにいくとひととおりのお風呂に入ります。

カラダの調子も良くなってきたので、露天風呂をチェック。露天風呂の休憩スペースには竹製のベンチが二脚あるようでした。ベンチには背もたれが無いのですが、壁際にあるため、ポジションさえ問題なければ、いい姿勢でリラックスできそう、と脳内で軽くシミュレーションしました。

思えば銭湯などの施設にきて、サウナを軸に導線やリラックスの仕方などをシミュレーションするようになるとは…「ととのい」は人間を変えてしまいます。

サウナエリアへ

サウナエリアは専用の鍵(といっても先端にひっかける突起がついているプラスチック製のもの)でのみ入ることができます。

ドアを開けると白を基調とした空間が広がります。思ったより広く、経年による劣化は多少あるものの清潔な印象。目の前にハーブサウナ、右手奥に遠赤外線サウナというダブルサウナ体制。好みや体調によって使い分けができるようになっています。

フロントで渡されたバッグを掛けられるように壁にフックがついていて、撮り間違えを予防するための番号が振られています。

休憩スペースには冷水器もあり、水を飲むために毎回外に出る必要が無いというのもサウナ利用者にはありがたいです。

壁にかかっているバッグの数から判断するに、僕のほかの利用者は5,6人といった程度でしょうか。だいぶゆったりと使うことができそうでした。

赤外線サウナ

まずは遠赤外線サウナをチョイス。温度は90℃と記憶していますが、思ったより熱い感じでした。先達がいた前回と違い、初めてのソロサウナ。サウナタイマーの時間をしっかりと記憶し、座り込みます。

こちらの遠赤外線サウナにはテレビがあるため、また見るともなくテレビを見ているとあっという間に8分が過ぎました。

イイ感じのすべりだしです。いったんシャワーで汗を流し、水風呂へ。サウナ利用者専用のシャワーがサウナの程近くにあるのも助かります。

水風呂の温度は20℃と『北欧』よりすこし高い温度。先週までは入れなかった水風呂ですが、もうこれが気持ち良くて仕方なくなっているので、人生何があるか分からんものです。

こちらはバイブラ(泡がぼこぼこでてくる仕組み)があり、「温度の羽衣」をゆるゆるとはがされていくタイプの水風呂でした。60秒をアタマの中で数えて水風呂を後に。

さて、いよいよ「ととのいスポット(休憩スペース)」です。『ニュー椿』のととのいスポットは明るすぎない白壁の部屋のようなところで、椅子と椅子の間もわりとゆったりとした配置。

ここで休憩してもよかったのですが、さきほど見かけた露天風呂のベンチが気になるため、いちどサウナエリアを出て露天風呂へ。

ベンチをみると二脚とも無人。「今だ!」と思いさっそくベンチへ座り込み。さきほどのシミュレーション通りに壁にもたれると。完璧なリラックスポジションを取ることができました。

二階の露天風呂から見る空はだいぶ小さく、星も見えないのですが、やはり外が少しでも見えるというのはいいものです。やんわりとした風を感じながら1セット目を終了。

 

ハーブサウナで塩サウナ体験

そのまま露天風呂で少し温まり、2セット目へ。2セット目は塩サウナができるハーブサウナルームをチョイス。

室温計は70℃ちょっとを指していますが、椅子を洗い流すために頻繁に湯がかけられているのもあってか、温度以上の熱さ。こちらの部屋にはテレビは無く、どこにもいきようのないようなインストゥルメンタルがかかっている落ち着いた雰囲気。

椅子がだいぶ加熱されているため、手桶で洗い流してから着座。事前に調べておいた塩サウナの入り方を思い出し、部屋の中央の塩桶に盛られた塩を手に取ります。

塩サウナの塩はいきなりこすりつけるのではなく、まずは全身に塩をまぶすことからはじまります。ちょうど揚げ物をするときに小麦粉をまぶすような感覚でしょうか。

粘膜の露出している股間や感覚器が集中している顔面などは注意深くまぶし、まず汗が出てくるのを待ちます。

すでに2セット目のこともあり、4分もするとみっちりと汗をかいてきました。こうなったらまぶしてある塩を汗に溶かすように優しく肌をこすっていきます。

理屈としては低濃度の食塩水を肌の上でつくるようなことをしているようです。これが噴出してくる汗とまじって、肌がニュルンニュルンになってくるのを感じます。

塩の粒がほぼ溶け出し、手のひらのザラザラ感がほぼ無くなったところで、セルフマッサージで血流の増進とさらなる発汗を促し、適当なところで終了。

これをやっているとあっという間に10分くらいが経ちました。塩サウナがやや低温にされている理由がちょっと分かった気がします。

あまみ出現、そして、ととのう

この塩サウナが効果テキメンだったのか、初めて「あまみ」が現れました。「あまみ」とはちょうどリンゴほっぺのような赤色が肌に格子状に出現する現象のことです。サウナ―の世界では調子がいいときに体感できるといわれているので、初あまみにちょっとコーフン。

塩まみれになったので入念にシャワーで全身を流し、水風呂へ。積極的にバイブラにあたりにいき、60秒で終了。

2セット目は露天風呂ではなく、サウナ利用者専用の休憩スペースをチョイスしました。完全に密室のような真っ白い部屋なのですが、どこからか風が吹いてきているようで外気浴と同じような効果はありそうです。

目の前の壁に灯った電灯をぼーっと見ていると、いきなり「ととのい」がやってきてしまいました。

多幸感とともに顔が自然にニヤけてきます。斜め前に別のお客さんがこちら向きに座っているので、変なヤツだと思われていないか、ちょっと心配になりましたが、もうなるようになれと、レットイットビーにしておきました。いいのです、僕は「ととのい」の真っ最中なのですから。

ソロサウナでも無事に「ととのう」ことができて、とりあえずは一安心。あとになって調べてみたら2セット目で「ととのう」というのはよくあることのようで、そのあたりは体調やサウナの状況により様々のようでした。

このまま帰ってもいいのですが、せっかく1200円も払ったのだからもう少し長いをしようと遠赤外線サウナと塩サウナをあと1セットずつ行い、露天風呂の椅子でシメ。

追い「ととのい」があるのかは分かりませんが、深いリラックスを得ることができました。それにしても塩サウナ気持ちいい。浄化感がハンパないです。

ニュー椿は4階にラウンジがあるのですが、食べ物などはなく、巨大なテレビとマッサージチェアとテーブルセットが7,8あるだけで、ドリンクは自販機で売っているもののみです。ここに何かごはんどころなどあるとちょっと嬉しいのですが、あくまでふつうの銭湯なので、そこまでするのはいろいろ難しいのかもしれません。

テレビではジャイアンツがリーグ優勝をし、原監督が涙を流しながらインタビューを受けていました。僕の少年時代には4番打者としてジャイアンツを支えていた彼も、もう61歳。時の流れは早いものです。

帰り際に下駄箱の鍵の返却といっしょにサウナサービス券が。何やら10枚集めると1回タダでサウナに入れるようです。にくいリピーター獲得サービス。ちゃんと僕には刺さっています。

「サウナイキタイ」によると『ニュー椿』の本気は3階にあるようなので、また「ととのい」を求めてここへ帰ってくるでしょう。

 

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