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クラシックギター、ソロギター、カメラ、音楽、映画がすきです。

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品川セントラルガーデンに異界を見る

豊島区と板橋区と北区の狭間のようなところを住処とし、池袋に仕事場があると、どうしても都の西北がおもな活動エリアになりがちです。

新宿、渋谷エリアは仕事で訪れたり、六本木エリアはフジフィルムスクエアに展示を見に行ったり、東京~銀座はカメラ屋に行ったり、たまたまエリアに詳しい友人がいたり、とそれなりにポツポツと足を運んでいるのですが、ほとんど足を運ばないエリアのひとつが品川です。

川島小鳥さんの展示がキヤノンのギャラリーでやっているということで、久しぶりに品川へいく機会を得ました。学生時代は品川と目黒の間の大学に通っていたので、ときおり利用していたのですが、社会人になってからというもの、まったく訪れることがなくなっていて、その再開発ぶりに驚かされました。

 

お目当ての小鳥さんの展示はちょうど休館日で見ることができなかったので、品川インターシティを散策。インターシティの敷地内にセントラルガーデンと呼ばれる庭園のようなところがあるのを初めて知りました。

 

www.sicity.co.jp

公式サイトによると、広さ2haある歩行者大空間と書いてあります。 「歩行者大空間」という言葉があるのを初めて知ったのですが、要は各ビルへと通り抜けができる中庭です。

インターシティ自体はオフィスエリアなのでしょうか、休日のセントラルガーデンは人も少なく穏やかで、ビル風を軽減するために植えられた樹木のおかげなのか、風もあまりありませんでした。

 

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現代アートのようなバルコニーがあり、遊んでいた子供たちがのぼってもいいのか不安がっていたので、「上にあがれるよー」と教えてあげたところ、元気に駆け上がってきて遠くの方に見えるママたちに叫んでいました。

大人になると簡単に上がれるバルコニーも、子供たちにとっては入っていいのか分からない未知の空間で、彼らにはまだたくさんの領域が手つかずに残っているのでしょう。

 

巨大な建造物に囲まれた空間は、オブジェのようなミニ建築物がたくさんあり、空想上の未来都市のようでもあり、ときどき座敷わらしのように子供たちが現れたりと異界めいた雰囲気もあります。

 

脱臭され、整備されすぎた空間にいると、物事のサイズ感が狂うというか、どこか現実感を欠いた感じがして、僕としては落ち着かないのですが、それでもそれを現実として生きる人々が寄せ集まって生きているのが東京という街なのかもしれません。

 

積極的に撮りたくなるような「空気」や「におい」、あるいは「歴史」のようなものは何もないかもしれませんが、駅から直結していて飲食店も多くてトイレもキレイなので、人工物の中のポートレイトを撮ったりするのには向いている空間かもしれません。

 

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帰りに見かけた横断幕。久しぶりに訪れた品川は、まちがいなく「へんげ」してました。

(すべてLeica M10/Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4 SC)