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セラミックコーヒーフィルター『224 porcelain Coffe hat』はコーヒー好きには一度ためす価値アリ

重度(おそらく)のコーヒージャンキーです。だいたい1日2~4杯をオフィスのコーヒーメーカーで飲んでいる毎日です。

もともと紅茶党だったのですが、20年以上前にアメリカに留学し、学校のダイニングホールにある、新聞のインクを煮詰めたようなコーヒーをがぶがぶと飲んでるうちにコーヒーに目覚めました。

留学から帰ってきたところに大学のそばに本格的なコーヒーを出してくれる喫茶店がオープンし、そこの雰囲気が大好きで、オーナーとも仲良くなってコーヒーの淹れ方のイロハを習いました。

豆の選定から焙煎からオーナーが一人ですべてやっていて、インテリアはすべてアーティストに特注した一点もの。10席くらいしかない店内に冷蔵庫くらいのパラゴンのステレオセットがあるリッチな空間の割には、コーヒーは1杯400円でした。

オーナーがそのあたり一帯の地主さんで、お店が入っている建物自体も所有していると話していた記憶があるので、おそらく道楽でやっているようなお店だったのだと思います。(じっさい不定休で、営業日や時間はナゾした)

コーヒーの味を覚えたころにそんな出会いを果たしてしまえば、もうハマるしかないわけで、当時の自分のバイト代からしたらやや高めの銅製のポットを買い、手回し式のグラインダーを買い、20年以上同じものを使い続けています。

 

そのお店ではネルドリップでコーヒーを淹れていて、もちろんネルドリップにも一時期ハマっていたのですが、ネルの管理がとにかくたいへんであえなく挫折。それ以降はふつうのカリタとペーパーフィルターでコーヒーを落としてきました。

 

そこでたまたまみつけたのが224porcelain(ニーニーヨンポーセリン)のセラミックコーヒーフィルター『Coffe hat(カフェハット)』でした。

 

 

224porcelainはお茶所として、また日本でも有数の温泉地としても有名な佐賀県嬉野市で作られる陶磁器・肥前吉田焼。「224」はその小さな産地・肥前吉田に生まれた磁器のブランドです。

 とのことで、伝統的な陶磁器の製法を生かしつつ、モダンでミニマルなキッチン用品やカトラリーなどを製造販売しているようです。

 

池袋西武のロフトで取り扱いがあるということでさっそく実物を見に行き、デザイン的にも気に入ってしまったので即GET。

 

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こんな立派な貼り箱に入ってます。「ザ・ミニマルデザイン」といったところ。

 

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箱をあけるとこんな感じです。左の江戸時代の足軽がかぶる傘のような黒いほうがコーヒーフィルター本体(カフェハットというネーミングの由来)。右の黄色い三つ葉のクローバー型のフレームはこちらも投機でできていて、フィルターの台座になります。(台座のカラーバリエは他に青、赤、白があるようでした)

 

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目には見えないミクロな穴が開いていて液体だけを通すフィルターになっています。こんな感じで水の落下速度はかなり早いです。そして「フィルター自体で浄水器の機能もある」とのことだったので、ふつうに水を入れて飲んでみました。そして味は確実にまろやかになります。

 

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豆セット。ちょっとまだどのくらいの粗さで豆を挽くかは調整が必要なようです。個人的にはもう少し粗挽きのようが良さそうでした。(追記:メーカー推奨も粗挽きとのことでした)

 

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使い方はふつうのペーパーやネルのフィルタードリップと全く同じです。蒸らし時間も30秒で。

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このクローバー型台座の特徴として上からのぞき込めるというのがあります。写真のようなガラス製ポットに落とすときは関係ないのですが、中身が見えないマグカップなどに一杯ずつドリップするときなどには、どれだけの量になってるかをこのすき間からのぞき込めるというわけです。

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ドリップ中。動画じゃないと分からないですが、抽出速度はそんなに遅いとは感じませんでした。ちょろちょろと気持ちのいい音を立てて落ちていきます。

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完成です。味は水の時に試したのと同様にまろやかです。そしてペーパーのにおいが残らないので、香りもかなり純度が増した感じです。ブラインドテストをしたら9割以上の人が違いが分かるのではないか?と思うくらい変化があります。

この味のために3780円を出すのは個人的にはアリかなといったところでした。

 

買ってよかった点をまとめるとこんな感じです。

 

・味、香りは間違いなくあがる。

・ペーパーフィルターのストックが切れててもコーヒーが飲める。

・なんだかこれでコーヒーを淹れるとアガる。

 

ただ、こちらのフィルター、いくつかいただけない点もあります。個人的には下の点がマイナスだなあと。

 

・コーヒーを淹れ終わった直後に、このフィルターと台座のセットを置いておくマグカップのようなものが必要→洗い物が増える(シンクにそのまま置いてもいいのですが、なんとなくフィルターを直置きしたくない)

・何度か使うと豆が目詰まりをするのでフィルターを直火で焼かなければならない。

・陶製で華奢なので扱いに気を遣う。

 

僕も毎日飲むコーヒーを常にこれで淹れるか?と言われたら、おそらく返事は否でしょう。ペーパーフィルターでのドリップと併用することになっていくと思います。

 

 コーヒー好きは豆をわざわざ手動のグラインダーで挽いたり、凝り始めると豆を焙煎したり、選り分けはじめたりする好事家なので、このくらいの手間はあまり気にならないかもしれませんが(笑)

 

この黒い帽子を逆さにしたような器に満たされた茶褐色の粉にお湯を落とし、そこから立ちのぼる香りに鼻腔を満たされ、細かな泡を見ていると、ある種のマインドフルネス状態になれます。そんなプチ・スペシャルな時間も悪くないものです。