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イオンシネマ板橋で見る『さらば青春の新宿JAM』は格別

新宿ピカデリー、池袋シネマロサ、MOVIX昭島と11月の公開から3回にわたって鑑賞してきた我らがコレクターズの映画ですが、いよいよリーダー(加藤ひさしさん)第二の故郷ともいえる「イオンシネマ板橋」での公開が決まったので、宣言通り行ってきました。

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最寄り駅は東武東上線の「東武練馬」。僕は同じく東上線の大山に10年ほど住んでいたのもあり、このあたりはときどき訪れる場所でした。熊谷でモッズの洗礼を受けた若かりし加藤青年は、その後一度就職のために上京するのですが、その時に住んだのがまさにこの東武練馬。

パーソナリティをつとめている人気ポッドキャスト番組『池24』(池袋交差点24時)でも板橋のイオンを「ぬかった格好」で歩いているという話もしていて、こちらのイオンシネマもファンの聖地のひとつといってもいい場所です。

 

イオンシネマ板橋にはどうやら非公認ながらリーダーが来ているという情報が出ていたので、ホワイエなどで会えたりできたら…と以前いっしょに撮っていただいた写真とサインペンを持って行ったのですが、残念ながらそこでお会いすることはかなわずでした。

公開してから4か月が経過し、お客さんの入りはそれなりに淋しくなってきてはいますが、出演者が劇場に来るということもあり、まずますの入りでした。

映画を見るのは4回目ですが、やはり最後のシークエンスは何度見てもいいものです。何度見てもビールが飲みたくなります。あそこまで極上のビールを飲むことは生涯できなさそうですが。

 

上映後にリーダーが登場し、このエリアに生活していたころの思い出をいろいろと聞くことができました。

実は板橋側ではなく、東上線の線路を挟んだ練馬区の北町地区に住んでいたこと。娘さんとポケモンを見に来たり、ここでたくさんの映画を見ていたこと。上京してすぐに住んでいたアパートで「ぬかった格好」で大家さんの部屋に家賃を払いに行ったら、大家さんが亡くなっていて非常に気まずい思いをしたこと、駅前のKFC(今はちょっと店の場所が変わってしまった)でケンタッキーの洗礼をうけたこと。

もちろん映画の舞台でもある「新宿JAM」にもここから通っていたことになり、東武練馬周辺がまさに「青春の住処」だったのだと感じられるトークでした。

 

いわば熊谷に続く第二の凱旋とでもいうのでしょうか。ミュージシャンや表現者としての加藤ひさしではなく、80年代に上京してきた一人の青年としての、あるいは父親としての、いわば「ふつうの人間としての」加藤ひさしの「ふりかえる夜」に立ち会たことは、なんだかこう、人生が豊かになったように思えることでした。

「おじいちゃんのおしっこのように」とリーダーが言っていましたが、まだ映画は続いています。この先もどこかで誰かの扉をたたいていってほしい。そう願うばかりです。

 

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