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クラシックギター、ソロギター、カメラ、音楽、映画がすきです。

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25年続けるということ 樋浦靖晃さん東京文化会館リサイタル

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クラシックギタリスト樋浦靖晃(ヒウラヤスアキ)さんの演奏会に行ってきました。樋浦さんは僕よりちょうどう10歳上のギタリストで、20代のころはパリに留学して研鑽を積んでいたそうです。

帰国後は音楽教室をやる傍ら、イーストエンド国際ギターフェスティバルを主宰し、まだ日本にはないギターフェス文化を根付かせようと尽力していらっしゃいます。

僕が初めて会ったのはたしか6年位前の、樋浦さんが奥さんの伴子さんと主催しているコンクールの、優勝者のためのリサイタルの時だったと思います。打ち上げでワインを飲みすぎて椅子から転げ落ち、そのまま寝るという衝撃的な出会いでした。たしか一か月くらいアザが残っていたと話していたと思います。

気さくで穏やかな人柄と、酒好きということですぐに仲良くなり、以来フェスへの参加やほかの演奏会の打ち上げなどで交流を続けてきました。

フェスも最初はキャパ140人くらいの「ティアラこうとう」でやっていましたが、約7年をかけて倍のキャパの「豊洲シビックセンターホール」で開催されるようになってきました。

こちらのフェスでは毎年2,3人の海外のギタリストをゲストに招かれ、素晴らしい演奏を聴くことができる貴重な機会となっています。クラシックだけでなくファン・ファルーのようなフォルクローレの国宝級のミュージシャンや、ヤマンドゥ・コスタのようなブラジル音楽の神様みたいな人も呼んでくれるので、幅広いファンが訪れています。

ただ、もちろんすごいギタリスト、たちなのでギャラもそれなりで、滞在費をおさえるために、自宅に泊まってもらい、車での移動も伴子さんが自ら運転手をやっています。それでも続けているのは、まだまだ発展途上の日本の聴衆に聞いてほしいギタリストがたくさんいて、彼らに触れる機会を増やし、日本のギター文化をもっと発展させたいという願いからとのことでした。

演奏家としてコンサートをやりつつ、教室運営と教授活動もし、フェスも主催するという超人的な活動をしているのですが、本人はいたって穏やかかつ剽軽で、いつもなんだか楽しそうな雰囲気のある方です。たぶん、ふつうに会っていてもその秘められたパッションに気づくことは出来なかったかと思います。

そんな樋浦さんが4/3、東京文化会館のステージに立ちました。20代のころコンクールに出ていた時以来とのことでした。東京文化会館でソロリサイタルをやるというのは、ロックバンドでいえば武道館でやるくらいの感じです。

ちょうど樋浦さんと30年来の付き合いがある作曲家の方と一緒に聞いていたのですが、樋浦さんの最初のリサイタルはお客さんが一桁しかいなかったとのことでした。

東京文化会館のキャパは650人ちょい。アンプラグドでクラシックギターのソロリサイタルをやるには、ほぼ限界の大きさです。それが昨晩は満員になっていました。胸が熱くなるってやつです。

 

演奏が終わって鳴りやまない拍手にアンコールは2曲。会場を全体を見まわして深々とお辞儀をする樋浦さん。なんだかドリーミンなひとときでした。

そして活動25周年にして、ソロデビューアルバムが出ました。物販で持ち込まれたCDは完売。サインには長蛇の列ができていました。

「慣れてないからさー、全然うまく書けなくて、ごめんねー」と困った顔で笑いながらサインしてくれました。